Kindle本のテーマはどうやって決めようか――テーマ設定のポリシーは?
「その話きかせて!人気投票」でいただいた質問に早速お答えします~
今日はカオリさんからのご質問です:
本のテーマをどう設定したら良いかが分かりません。
自分が書きたいテーマでいいのか、売れるテーマを意識するべきか。
また、自分一人でテーマを決めてしまうと独りよがりなテーマや内容になってしまうのではないか?そんなことが気になります。
「自分が書きたいテーマ」をお持ちなんですね。素晴らしいです!
はい、そうですよねー。
そのお気持ちはよくわかります。
テーマをどう設定するか。
これは、Kindle本に限らず、紙の本でも同じ。
もっと言えば本でなくても、雑誌の記事でも、ブログ記事でも、言ってしまえば結婚式のスピーチでも自己紹介でも同じ考え方で大丈夫です。
大事なポイントがあります。
それは…。
「誰に読んでほしいか」
「読んだ人にどういう気持ちになってほしいか」
これです。これにつきます。
「書きたいテーマ」があるということは、それを読んでほしい人がいるはずなんです。読んでくれる誰かの顔を思い浮かべ、その人にどう思ってほしいか、考えてみましょう。
あなたの書きたいテーマを届けたい人はどなたですか?
家族でもいいかもしれない、知り合いの誰かでも、勉強仲間でも、仕事仲間でも。
ひょっとしたらまだ知り合っていない未知の誰かかもしれません。
では、その誰かは、毎日どこにいて、何をしている人でしょうか。
その人があなたと知り合ったら何が起こるでしょうか。
あなたはその人のためにどんな情報を届けてあげたいと思いますか?
こうして考えてみると、もう一つ、確かめたいことがあります。
それは…。
「なぜ私は本を出したいのか」
「本を出すことで私は何を得たいのか」
これです。さきほどのポイントと、車の両輪です。
たとえばですね~。
「なぜ私は本を出したいのか」
・私を知らない人に知ってほしい
・私を知っている人にもっと私を知ってほしい
・この知識をまだ知らない人に届けたい
・この知識をもっと知りたい人に届けたい
「本を出すことで私は何を得たいのか」
・収入を得たい
・知名度、実績、権威がほしい
・記録を残したい
・親孝行がしたい
・人の役に立ちたい
……などなど、「本を出したい!」と思った動機があると思うんですよ。それを一度、一度ならず何回も、言葉にして確かめてみるといいですね。
そうすると…、
「誰に読んでほしいか」
・私に興味のある人
・内容に興味のある人
・趣味や専門が同じ人
・その分野の入門者
・その分野の専門家
・たまたま目にとめた人
「読んだ人にどういう気持ちになってほしいか」
・役に立った!と思う
・おもしろかった!と思う
・癒やされた!と思う
・私もやろう!と思う
・この本を知り合いにも勧めよう!と思う
・この著者さん好き!と思う
・もっとこの著者のことを知りたい!と思う
・続きを聞いてもっと深い内容を知りたい!と思う
……ほかにも色々なアイディアはあると思います。
あなたがどうなりたいか、ということを考え始めると、読者にどうなってほしいか、ということが考えられるようになるんです。
そこで生まれたアイディアのうち、あなたの気持ちにピッタリくる選択肢があるはずなんです。
〇〇と感じている読者さんに向けて、
〇〇と思ってもらえる本を書き、
それによって私は〇〇を得たい。
だから私は本を出したい。
これです。これがおおもとです。
ここが分かれば、テーマ設定の方向性もおのずと決まってきます。
売れる本を書いて大ヒットさせたいとしたら、市場の大きそうなジャンルを選んで、万人が同じ悩みを持っているようなテーマで、悩みを解決できるノウハウを公開するといいでしょうね。
でも、あなたが届けたいのは、テレビの前の全国100万人のお茶の間の皆さんでしょうか。
それよりもピンポイントに、「〇〇に興味があって、〇〇という悩みを持っている、〇〇歳で〇〇に住み〇〇の仕事をしている人」でしょうか。
届けようと思えば100万人にだって届くと思うんですよ。
でももし、あなたの本を熟読して、そこから何かを得てくれる真剣な人に届けたいのだとしたら、万人向けの本を書くのが正解だというわけではないんじゃないかなー、なんて思います。
そして、あなたの本を読んでくれるピンポイントな読者さんがイメージできたら、「その人のために」「心をこめて」書きましょう。
そうしたら、
「独りよがりなテーマや内容になってしまうのではないか」
っていう心配はなくなります。
だって、その人のために、その人が知りたいことを書くんですから。
その結果として、あなたが本を出して得たいものも得られ、あなたが本を出したいと思った目的も達せられるんです!
「その話きかせて!人気投票」、まだまだやってます^^
質問いただいたらお答えしていきますね~